V for Vendetta2006/05/01 11:25

見てきましたよ。もう公開になってると思ってなくて焦りました(;´Д`)。

前から書いてることの繰り返しになるが、テロというのはそれを抑圧する側からの呼び方であって、やってる当の本人からすればそれはレジスタンスだ。それをなんでもテロとさえ呼べば抑圧のためには何をやっても許されるのが9.11以降のアメリカが作り上げた世界の姿だ。では抵抗する側はどうすればいい?抑圧に屈することが平和なのだとしたら、そんな平和はまっぴらごめんだ。そんな映画。
映画の世界の独裁者は明らかに悪の側面を持っているから悪として語り得るが、じゃあ仮にこれが復讐劇を抜きにした物語だったとしたらどうだろうか?ネオコンやエセ右翼の連中は2020年のイギリスの姿を賞賛するだろうか?でも彼らの望んでいるのはこういう世界なのだ。その彼らがこの映画を見て独裁者に嫌悪するというのは不思議な感情だと思う。
抑圧に対して暴力でしか対抗できないのであれば、それは知性と呼ばれるべきだろう。だが暴力は憎しみの連鎖を生む。倒すべき相手は人間個人ではなく、人間を抑圧する象徴そのものだ。誰も殺さずに目的を達成できるなら、それに越したことはないのだが。爆破される議事堂に、勇午UK編のラストシーンを重ね見た。

アクション映画を期待してる人、特にマトリックスのスタッフが作った映画を期待してる人が見たら期待はずれだと思うでしょうね。

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